更年期で痩せる人太る人の違い 更年期太りは “脳” から解消できる!

気づけば、世間で言われる「更年期」に入って「何だか太りやすくなったわ」「痩せにくくなってきたわねえ…」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

そんな更年期太り、原因は大きく分けて3つあります。

更年期太りを疑う女性
更年期太りを疑う女性

更年期太りの3つの大きな理由

その1 ホルモンバランスの変化

更年期に入ると、閉経に向かって女性ホルモンのエストロゲンが低下していきます。

エストロゲンは脂質の代謝に関係していて、コレステロールを適切な量に調節したり中性脂肪の蓄積を抑えたりする働きをします。これが減少することで悪玉コレステロールが増加しやすくなり、内蔵型肥満になりやすくなるといわれています。

またエストロゲンは、脳の満腹中枢に作用して食欲を抑える働きをし満腹ホルモンと呼ばれるレプチンとも関連しています。エストロゲンはレプチンの分泌を促進し、逆にレプチンはエストロゲンの分泌を抑制し、お互いに調節し合う関係にあるといわれています。

エストロゲンの減少はレプチンとの調節バランスを崩し、満腹中枢に影響する可能性があります。さらに、女性の身体にもある男性ホルモンのアンドロゲンも減少していきます。

更年期のホルモンバランスの変化
更年期のホルモンバランスの変化

これにより筋肉量が低下し、エネルギーの代謝も落ちてしまうため、脂肪がつきやすい身体になってしまいます。そのうえ血糖値を調整するホルモンであるインスリンの効きも悪くなります。

身体は血糖値を下げようとしてインスリンの分泌量を増加させるので、これも太りやすい状態を作ることにつながってしまいます。さまざまなホルモンのバランスが変わってくることが、更年期太りを招いているのです。

その2 食欲の変化

エストロゲンの低下はドキドキしたりホットフラッシュ(のぼせ)が起こったり、イライラしたり憂うつな気分になったり、頭痛や肩こりが起きたり手足が冷えたり、さまざまな悩みを引き起こします。

こうした症状によるストレスや情緒不安定は、食欲にも大きな影響を与えます。

ストレスを解消しようと一気にドカ食いしたり、甘いものばかりを食べたり、食欲にムラが出たりすると、もちろん更年期太りにつながってしまいます。

その3 筋肉量と基礎代謝量の減少

年齢を重ねることで、全身の筋肉量は徐々に落ちていきます。筋肉量の減少は基礎代謝量の低下に直結します。基礎代謝とは、運動などをせずにまったく動かない状態でも、日常の生命活動の中で消費されるエネルギーのこと。

若い頃は基礎代謝量が高く、何もしなくてもカロリーは消費されていきます。しかし更年期などの頃にはだいぶ筋肉量は減り基礎代謝量も下がっているので、昔と同じ食生活をしていると太りやすくなってしまうのです。

以上のように更年期は、太りやすい条件が重なってしまっている時期です。更年期太りは、現在の自分に適した食欲がコントロールできているかどうかにかかってくるのです。

更年期障害脳=「脳疲労」が更年期太りを引き起こす

横倉医師は、更年期太りなどの主な原因が脳にあると考え、学会で論文発表するなどして実証してきました。

更年期の方に限らず、現代人は多様でしかも過剰な情報を脳で処理し、理性的な観念によって生活しているのが現状です。この情報量こそが私たちのストレスとなっているのです。

更年期障害脳に悩む女性
更年期障害脳に悩む女性

自律神経は交感神経と副交感神経とでできていて、それぞれが入れ替わり働くことでストレスに立ち向かおうとします。ストレスを受けるとまず交感神経が活発になって集中状態となり、その状況に対抗できる体制を作り出します。

その後、代わって副交感神経が活発になってリラックス状態に導き、このサイクルでストレスにうまく対処しています。

しかし、ストレスが大きすぎたり長期間に及んだりすると、交感神経の緊張が持続して心身が疲れ切ってしまいます。過食や偏食など異常行動の引き金となり、更年期障害脳=「脳疲労」へとつながります。

脳疲労はホルモンを出させる司令所としての機能が衰え、そのバランスを崩すもととなります。更年期太りや更年期障害だけでなく、生活習慣病、メタボリック症候群、月経不順、うつ状態などさまざまな兆候を示すようになるのです。

動物は、そして私たち人間も、五感を働かせることで生きています。適切な量の情報を目で、耳で、舌で、鼻で、全身であるがままに感じ取るようにすることで、脳疲労は正常な状態に近づいていきます。

スマホばかり見ていると、画面の中の限られた、偏った情報しか目には入ってきません。時間に追われて歩いていたり、下を向いて歩いていたり、あるいはイヤホンをしていたりすれば、風の音が耳に入ってきません。

ちょっと空を見上げれば、雲が流れるのがわかります。

ちょっと立ち止まれば、頬で風を感じられるかもしれません。

歩道の樹木の香りがするかもしれません。

自分の周りの身近な情報を五感で受け入れることで脳は変わっていき、更年期太りを遠ざけることができます。

身体が脳から変わる「快食脳ダイエット」

従来のダイエット法や健康づくりは、脳疲労の結果として現れてきた食行動や生活習慣のゆがみしか見ていないものでした。そのため対策は食事制限や栄養バランスなど食生活の指導、運動、睡眠、休養、規則正しい生活などの指導によるものとなっていました。

そうした健康づくりのための禁止や抑制、強制の指導は脳に不快として記憶され、かえってストレスを増やし脳疲労を助長してしまっていたのです。その結果がリバウンドの繰り返しなどにもつながっていました。

脳疲労を心地よく改善し、脳が本来持っている健康になる力を回復させ元気な「健幸脳」に変える、これが「快食脳ダイエット」です。「快食脳ダイエット」では、食生活に対する制限をなくすことにより、脳の大脳皮質と大脳辺縁系に働きかけストレスを軽減させます。

すると、脳疲労が健幸脳に切り替わり、代謝が向上するのです。

健幸脳になり体重を減量させた女性
健幸脳になり体重を減量させた女性

健幸脳になると、まずストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が減少します。そして、幸福感を向上させるホルモンのセロトニンやエンドルフィンが増加し、気分が安定します。

同時に満腹ホルモンのレプチンの働きも正常化し、食べ過ぎを防止できるようになります。

その結果として内臓脂肪が減少して体脂肪率も低下し、血糖値やコレステロール値が改善します。自律神経のバランスも整い睡眠の質も改善されます。

こうして、脳から太りにくい身体に作り変えられ、その状態がキープされてリバウンドとも無縁になるわけです。

「快食脳ダイエット」はじめるなら今!

「快食脳ダイエット」では食事制限や、ジムでのハードなトレーニングのようなことは行いません。脳疲労を健幸脳へと変える最も効果的な方法は「快食」です。

基本は、好きなものを好きなだけ食べる。

これはダメ、あれはダメといったストレスを取り除き、食事の楽しさを取り戻します。脳疲労チェックで自分の脳の疲弊度を把握し、人それぞれ違う痩せられない原因を探ります。

心身の変化を観察しながら、医師と専属講師が一人一人を丁寧にサポートし、更年期太りから抜け出す手助けをします。

ただいま、この「快食脳ダイエット」の体験会に参加したい方を募集しています。痩せられない本当の原因を知り、「快食脳ダイエット」の実践方法を体験できるまたとない機会です。

更年期太り、更年期障害に悩んでいるあなた、まずは体験会からはじめてみませんか?

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▼更年期の体重変動は、こちらもぜひお読みください。
横倉先生が監修した、更年期の体重変動についての記事が「ハルメク365」「TRILL」 に掲載されました!

気になる疑問を解決!更年期に関する豆知識

ここまで、更年期の体重増加やその解消法についてお話してきました。ここからは、更年期に関する豆知識をいくつかご紹介します。更年期のちょっとした疑問を解決しながら、更年期についての理解を深めていきましょう。

A. 更年期とは閉経の前後各5年ほど、計10年ほどを指します。ほぼ40代後半から50代前半が当てはまりますが、個人差もかなり大きいものです。
月経がなくなった状態が12ヶ月以上続いたら、閉経したと言えます。40代半ばを過ぎて、月経の周期がバラバラになった、月経の持続日数が短くなった、または長くなった、量が少なくなった、または多くなったなどの状態があらわれたら、更年期が始まったサインとみて良いでしょう。

A. 第一の原因は更年期を迎えることにともなう女性ホルモンの減少です。
更年期に入ると女性ホルモンの中でもエストロゲンが減りはじめますが、この時に大きく減ったり、逆に増えたりを繰り返します。
エストロゲンの分泌が減ると、脳は卵巣に分泌量を増やすよう命令します。卵巣は過剰に反応して急激にエストロゲンの量を増やしたり、反動で急に減らしたりします。
こうしたエストロゲンの揺らぎが、更年期太りをはじめとしたさまざまな更年期症状を引き起こすのです。

A. 女性ホルモンのうち卵胞から分泌されるエストロゲンは、月経から排卵までの間に分泌量が増えます。
この働きによって子宮内膜を厚くし、妊娠に向けた身体になります。
また、黄体から出されるプロゲステロンは、排卵から次の月経までの間に分泌量が増加します。
プロゲステロンは子宮内膜を柔らかく維持して、妊娠しやすい状態を保つ働きをします。
月経の周期はこの2つの女性ホルモンの働きで保たれています。