患者さんが月経不順と思っていても、詳しく状態をお聞きすると、不正出血のことが多いです。月経は基礎体温表を付けていれば一目瞭然となります。排卵があった後10日目ぐらいの出血が月経です。それ以外の出血は大きな意味で不正出血になります。不正出血を月経と間違えると、月経不順ということになってしまいます。月経周期は25日型から32日型ぐらいがほぼ正常です。したがって最終月経の量が重要で、いつもの月経量に比べ多いか通常か少ないかを必ず聞いています。
不正出血の場合
不正出血の中で排卵に伴う中間期出血は一応正常範囲と私は考えます。これは治療しなくて大丈夫です。その他の不正出血の原因ではホルモンバランスの異常、ストレスやダイエットによるもの、性交によるもの、流産や子宮頚管ポリープや子宮膣部ビランや子宮癌によるものなど色々あります。
- 検査
子宮頚部検査・子宮内膜検査・超音波検査・ホルモン検査
流産が考えられる時は尿で妊娠反応を検査することもあります。
- 治療
止血剤・ホルモン剤などを内服してもらいます。基礎体温をつけてもらう事もあります。
月経不順の場合
- 検査
ホルモン検査・超音波検査。婦人の基礎体温をつけてもらい排卵の有無を確認します。
- 治療
ホルモン療法・排卵誘発剤・漢方療法
子供が欲しいかどうかが治療上重要となります。ピルを処方されている場合がよくありますが、これは月経周期をホルモンで整えるだけで、卵巣の機能は却って抑制していることになってしまいます。
なんでも相談してください
婦人科系症状・疾患、内科系疾患以外だとしても、
気楽に相談に来てください。
遠慮せず、なるべく多くの症状を話してみてください。
可能なかぎりの症状の説明や検査・治療の方向性などを説明します。
病気によっては、連携病院に直接検査を予約し、
専門医を紹介いたします。
あなたの症状と院長の頭の中
患者さんがクリニックを受診したとき、
私(院長)が頭の中で何を考えているかを書いてみました。
初診で来た患者さんに最初に会った時は、
まずは患者さんの顔を見て健康状態を瞬時に察知しようとします。
患者さんの訴えを聞いて早く治さなければと様々な検査と治療が頭に浮かんで来ます。
再診で来られると、私の頭の中では治ったかと心配になります。
良くなっていれば、ホッとします。
治ってないとと考えてしまいます。
臆病な頭の中です。
でも外来は毎日色々な方が来てくれるので実に楽しいものです。